3DO
Panasonic(The 3DO Company) 1994年発売
3DOは家庭用ゲーム機の歴史において、金銭的には最も成功「しなかった」ハードとしか考えられていないかもしれない。
しかし、それでもなおビデオゲーム産業に一つの証を残したのも確かである。
1993年にパナソニックよりリリースされた3DO(別称:3DO Interactive Multiplayer)は、
技術的志向を同じくするセガサターンやプレイステーションその他に先駆け登場した
32bit・ディスクメディアベースの家庭用ゲーム機である。
スタートこそ他に先駆けたものの、高額な価格(定価700ドル)によってユーザや
サードパーティの支持を思うように集めることができなかった。
ゲーム機としては最大8台のコントローラをサポートしており、メモリカード・モデム・ビデオカセットと
将来的な拡張性を見越した設計となっていたのも特徴である。
天文学的といえる価格設定にもかかわらず、3DOは周辺機器とゲームのラインナップにおいて見事なラインナップを誇った。
独創的なシステムのゲームには不足していたものの、当時大人気であった「Super Street Fighter 2 Turbo*1」
の移植*2など、いくつかの人気作品を提供した。
3DOはまた、ライセンス生産*3事業を行った最初期のゲーム機の一つでもある。
サンヨーやGoldstar*4などいくつかの有力企業が、独自に3DO規格ハードを生産・販売していた。
その他、3DOの革新的なポイントはデイジーチェーン*5コントローラ規格と
サラウンド音声に対応した最初のゲームハードであったことが挙げられるだろう。
TeamXbox.com編集長 アンディ・エディ曰く
"私はゲーム誌としては一番最初に3DOのデモに触れる機会があったんだ。
あのときは"VideoGames & Computer Entertainment magazine"*6誌の取材で、
プレゼンをしてくれたのはかのTrip Howkins*7
Tripのプレゼンは本当に素晴らしく、私は彼のプレゼンに完全に魅了されていた。
しかし、3DOのクールな概念といくつかの素晴らしいゲームは、
800ドルという価格のハンデを覆し、このマシンを市場の主役にはできないだろうということも確定的に明らかだった"
原文はこちら。
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