ゲヱム日々是徒然

No VideoGame. No Life.

スプリンターセル コンヴィクション シングルモード感想


難易度ノーマルで1周。だいたい5時間くらい。


前作までと異なる、非常に攻撃的でアクティブな「アクション・ステルス」というジャンルを見事に確立している1作。

スプリンターセルというと、メタルギアソリッドの路線をよりハイテク・リアル方面に追求し、
闇に忍んで敵地の奥深くまで潜行、重要機密を持ち出して誰にも気づかれずに脱出などと言うカタルシスがウリのゲームで、
非殺傷、非発覚、非接触、という完全ステルスプレイが重要な美学として存在する
いわゆる忍耐系ステルスゲームであったわけですが……


今回はそのうち忍耐にまつわる部分を殆どバッサリカットし、
娘の死の真相を追求する怒れる元特殊部隊のサムおじさんは
(見張りが)どかぬなら殺してしまへ不如帰といった風情に
邪魔する奴はトリガーを引く指先ひとつでダウンさせて進んでいく
非常にアグレッシブで斬新なステルスゲームとして仕上がっています。


ここで重要なのはサムおじさん自体は齢50を超えたオッサンなので
難易度ノーマルでも2発ほど鉛玉をぶち込まれれば普通に死ぬというところ。
システム的にも普通のドンパチやり始めるとサムおじさんに不利になるように出来ているため
「隠れ続けていることで自分に有利な状況を作り出す」というステルスゲームとして最低限必要な要素は備わっているというところです。
攻撃的であるからと言ってランボープレイじゃ駄目ってことですな。


ただ、見つかったら見つかったでこのゲーム特有の「ラスト・ノウン・ポジション」というシステムが発動し、
発覚後首尾よく逃げおおせた場合、最後にサムが敵に認識された場所にサムのシルエットが浮かび上がり
敵はその地点にサムが潜んでいるものとして取り扱うため
敵がそこに湖泥している間にその場を離れるもよし、背後からZAPするもよし、
「逃走経路を確保した上であえて見つかり、敵の目を逸らす」という作戦を用いることも出来、
ことアクティブな攻略方法に関してはシリーズ随一と言えると思います


逆に、先述した「非殺傷、非発覚、非接触、という完全ステルスプレイ」は極めて難しいゲーム内容となっており、
ステージ的にもそれが出来ない事の方が多く、旧来のステルスゲームを求める向きにはお薦めできない内容となっていることも確か。
「カオスセオリー」を求めるべきではないと思います。
また、宣伝されていた「ソーシャルステルス2.0」ははっきり言ってただの演出だったので
アサシンクリード的な群衆にまぎれて悪を撃つというのも期待しない方が良いです。少数派だと思いますが。


マルチ感想は後日。