ゲヱム日々是徒然

No VideoGame. No Life.

2019年ゲームの振り返り

毎年恒例のあれです。

※基本的に発売順です
※記憶やメモのミスにより抜けがあることがあります

15:40追記
さっそく抜けを思い出したのでナツキクロニクルを追記


懲罰部隊に左遷される時の展開があまりにも雑で笑ってしまった。私は意地悪なので「だったらミサイル残弾無しから機銃でUAV撃ち墜としたらどうなるのっと(ポチポチ)」とやったらそれでもどっかからミサイル飛んできて「俺は見たぞトリガー(主人公)が大統領を!」とか言われてまた笑った。オーシア軍の連中は全員目玉が銀紙で出来ています。
風刺は入れたいしエスコン3と繋げたいし単純な英雄譚にはしたくないし……と色々要素を盛り込んでくれるのは嬉しいんだけど、そのせいでキャラとお話に一貫性があるのが懲罰部隊にいる間のミッションだけに感じた。最終的に王女様が一切断罪されないのがすごい。たぶんお話はDLCでやってるのとは別に相当削ったと思う。
ゲーム本編もあれをやるなここはこうしろ時間がないぞと妙に進行が息苦しくて、なんだか初代戦国無双みたいに指示と時間制限に追われるばかりのゲームになってしまっている。1ミッションの間に空戦も空爆も満遍なくやらされるんなら最適解はA10になりますよねと。終盤のIFF障害系ミッションもこのままだとA10ゲーになるわと気づいてその対策に突っ込まれたのかなあと邪推してしまう。
でもVRモードはすごくよかったです。これで一本作って欲しいと切に願う出来栄え。解像度が厳しいので遠景の表現がちょっとつらいんだけどそんなのは些細なこと。

  • ドラゴンマークドフォーデス

アクションの作り自体はなかなか丁寧なのに発売日バージョンのゲーム難度が激辛すぎて猛烈な勢いでプレイヤーが離れていった悲しいゲーム。追撃のNerf調整でプレイヤー離れはさらに加速した。正直2月までのバージョンにはインティクリエイツの意地悪なところが全部悪い方に出てしまっていたと思う。探索させるゲームなのに制限時間がやたらと厳しいところとか。
3末のアプデ(Ver2.0.0)あたりから本格的な機能拡張と難度の緩和が行われるようになったものの時既に……今もアプデは続いているし探索型ハクスラとしては決して悪いゲームではなくなっています。

収録タイトルの一つであり、私がこのゲームを買う最大の目的だった「ダライアス外伝」の出来が発売日バージョンではズタボロだったという事実はまだ忘れていない。
ダラ外自体は9月のアプデで劇的に改善されたので今から買う分には全く問題ないです。横シュー最高峰の演出と爽快感にぜひ触れてみてほしい。

  • Anthem

本当に期待していたのに後ろから撃たれるどころの騒ぎではなかった一本。私の中ではよくも悪くも2019年を代表するゲームの一つである。
重量感と軽快さを両立させたジャベリン(自機)の飛行や操作感はとても良く出来ていて、このゲームを末永く愛したいと思わせてくれるが、肝心のシューターやハクスラといった要素がまったくの未完成なのが……
kotakuの怪文書の話なんてしたくはないけれど、このゲームがどういうゲームなのかを開発陣自身が理解できていなかったという点だけは合っているのだと思う。「レベルや装備品、ランダム付加効果の概念があるのにステータス画面という機能が存在しない」という点からもそれは明らか。システムだけ見ると周回してドロップを集めるハクスラゲーのはずなのだが、インターフェイスがまったくハクスラゲーの体をなしていない。
初期のPVでは「ドロップ品を拾ったその場で内容がわかる」というシステムだったはずなのに製品版ではミッション終了後の精算画面になるまでレアリティしかわからないようにシステム変更されてるし、まあ開発側もいろいろあったんだろう……
売り切りゲームだからか運営も修正や機能拡張に極めて消極的で、クリア後の重要なコンテンツである「ストロングホールドがマップ上から消失してプレイできなくなる」という重大なバグすら完全修正に何ヶ月もかかる有様。
発売後の開発者配信なんかも「この内容でよくコメント解放状態でTwitch配信する気になったな!?」と思う内容ばかりで火に油しか注がないし、何かもう本当に凄いんだよこのゲームは……発売日組はある意味とても貴重な時間を過ごしたと思う。

  • LEFT ALIVE

まずこのゲームは「死に覚えのアクションアドベンチャー」であってステルスアクションとかサバイバルゲームとかではないのでそういう考えを持っていたらまずそれを捨てて欲しい
消耗品を削って突破するか迂回するかという選択を楽しむゲームで、その過程としてステルスアクションもどきがついてくるだけなので、死ぬのはアクションの結果ではなく選択の結果である
……という考えを頭のなかで反芻しつつ、最適化不足でガックガクの操作感やモーションとかに目を瞑り、ハードルを地中に埋めてから遊べば案外楽しめます。ウソじゃないです。
なので単純に難度を下げますというパッチを当ててしまったのは残念で、このゲームの本質(問題と言い換えてもいい)はそういうところではないのだ……
あと新川洋司パッケージがとてもかっこいい

特にヒネったところもない、可もなく不可もなくいつもの据え置きスパロボという感じでコメントがちょっと難しい。
ガンダムとゲッターとマジンガーで歴戦の勇士! とかスパロボでは珍しいベルチカネタ再現とか、見どころがないわけじゃないんだけれど……真ゲはやりたい放題ですね。
発売期間ちょっと空けてでもテキストと戦闘アニメもうちょっと凝って欲しいと思うんだけどやっぱり難しいのかなあ。今回は誰が相手でもハンマーヘルアンドヘブンでなんか引っこ抜いたり、これまで演出で出来てたことができなくなってるのが目立った。

  • SEKIRO

私はこのゲームを愛したいのだが、このゲームはチャンバラするゲームですというお作法を叩き込んでおいてからの火牛が許せず未だに複数周回していない。あいつはただただ面倒臭い。
ただこの手の死に覚え系バトルアクションとしては出色の出来であることは確かです。ゲームシステム自体はソウルよりもよっぽど好きだったりする。とにかく私にとって牛がこのゲームの癌。
このゲームがGOTYを取ること自体は納得しているが、このゲームは私のGOTYではない……

よくもバーチャルボーイをネタにしたな!
冗談はさておきこのシリーズの「ダンボールを最後まで組んで遊ばせる」というプロダクトレベルの高さは本当にどうかしていると思います。めっちゃ大掛かりなダンボールを組み立てたのにやることが顔に風を送って鳥人間でございみたいな志の低さなのも良い。こういうバカバカしさが良い。
VR機器としてどうかというと、もともとそこまで解像度も性能もリッチではないSwitchの、さらに携帯モード前提の運用ということでそれなり以下の出来だとは思う。雰囲気VR。ただ雑に組んだダンボールでえっちらおっちら遊ぶというのが楽しいのも事実で、良いオモチャだと思います。

  • BABA IS YOU

ルール作成とステージ作成にかかった手間を考えると目眩がしてくるゲーム。倉庫番のような動きをベースに、ステージ内に用意されたルール単語を組み替えてルールそのものを操作できるというゲームで、この辺は言葉だとわからないと思うんで公式PV見てください。
ゲームルールが複雑だからかパズルとしての難度はかなり高めで、ステージ攻略が序盤から難しいうえにそこからさらに難度が急上昇するするので脳味噌がオーバーヒートすることうけあい。解法も自由な発想で解けるというよりは、想定された解答にどう気付くかというステージが多く、意外とトゲのあるゲームではあるけれど、これはぜひ色んな人に遊んでみてほしいと言えるゲームである。
国内Switch向けにも配信が始まったので是非。

あんまり余計な要素を足さずに初代っぽく大斬り一発でごっそり減るシステムなのはとても良いです。三寸切り込めば人は死ぬのだ。出血や切断描写も許される範囲で頑張っていてこのゲームにはあまり不満が無い。時間さえ許せば延々対戦してしまう。
とりあえず中斬りぶんぶんして不意に大斬りゴッツァンみたいな大味さと、弾かれ後の地獄ジャンケンみたいなテクニカルさがほどほどに同居しているのはこのゲームのかなりの強みだと思います。ちょっとマッチングきつくなってきた印象あるけどまだ全然遊べますよ。

テキストとキャラの切れ味が近作どころか歴代でもトップクラスであり、これでマップ攻略が暗夜くらい面白ければトラキア776に次ぐ傑作まであった。これほど厚みのある舞台とテキストが作れるんだから、だからこそSLG部分にもうひと押しを望んでしまう。システムが自由育成である以上、ある程度は仕方ないのだけれども……
同郷の親友同士が戦場で殺しあう! という悲劇を友人の片割れを自国に引き込むところから戦場で差し向けるところまで全部プレイヤー自身に演出させ、そのご褒美に専用テキストがしっかり用意されているというFE新時代を告げる周到な意地の悪さは今後大切にしていってほしい。

  • ASTRAL CHAIN

システムがろくに解放されていない序盤が本当につまらないのでかなり損をしているゲーム。シンクアタック解放あたりからはレギオンとの連携要素が多くなってバトルでもやれることが多くなるので面白くなってきます。とはいえ全ボタンにツインスティックまでフルで使用するこのゲームはやはり人を選ぶと思う。割と雑に遊んでも遊べるんだけど、遊べることと楽しめることは違うし、このゲームの爽快感の核の一つはすべてを操縦しきる面白さなので、これはイージー操作を搭載することでは解決しないのだ……
犯罪捜査パートも世界観を感じさせてくれて私は好きだが、最後風呂敷をたたまずに逃げるのは勘弁していただけませんでしたでしょうか。

「ワイルドガンズリローデッド」であれほどの良リメイクを作ったスタッフだけあって、これも素晴らしいリメイクである。バチバチに間合い管理をするバトルアクションを求める向きにはぜひ遊んでみてほしい。

武器周りのシステムは本当によく出来てて、一度ぶっぱなしてみたいという魅力に満ち溢れていて本当に楽しい。ハクスラ部分だけなら全然楽しめるのだが、開発陣が武器弱体化でバランスを取ろうとしがちで遊ぶのが辛くなってくるのと、ストーリーデモが一切飛ばせない仕様が周回プレイの邪魔をする。
デモの件は本当に深刻で、育成しようとするとシステムの都合上全キャラで最低2週はしないといけないのになにかにつけ挟まるムービー、デモイベント、リリスに報告の嵐がやる気をガリガリ削っていく。せめてストーリーが面白ければ救われたのだが、このゲームのメインストーリーは褒めるところを探すのが正直難しい……いやカタガワJrはすごい好きなんですよ。オーレリアも悪くない。メインヴィランの双子がプロットアーマーだらけで悪役としての魅力を全く持ち合わせていないのがいけない。
せっかくハクスラ自体は楽しいのに贅肉が重すぎてあまりプレイする気になれないのが痛い 現状は人にもおすすめしづらい
DLC1の構成には本編のグダグダの反省が若干見られるのでこの調子でやってほしい

こういうのでいいんだよこういうので……という気分にさせてくれるロボシュー。ACみたいにアセンをガチガチに詰めていくようなゲームではなくて、好きなメカに好きなパイロットで飛び回ってやっつけましょうという爽快感重視の内容で楽しく遊べる。最近謎のコラボを連発している。

  • Deadly Premonition Origins

旧題「レッドシーズプロファイル」。発売日バージョンは音声バグがひどくて遊べたものではなかった。今年はこんなゲームばかりだな!
ご多分に漏れずアプデがなされた今は問題ないです。このゲームはシューター要素はどうしようもないが、シナリオやキャラにあまりにも捨てがたい魅力とコクがある怪作なので、是非一度触ってみてほしいというのも本音。

全体的に余計なことをしない、安心して遊べるリメイクになっていた。ゲームプレイ中がこのグラフィックなんだから、OPとEDはあれでいいんです。ここの解釈がずれていないのはとてもよかった。
夢をみる島はGB版の時点で完成していて、その根底に関わるような変更や新解釈はないので、GB/GBC版未プレイの人の方にこそ遊んでほしいと思う。だれかが作ったいくつもの夢と、それがもたらす優しさと寂しさを、この島はそっと教えてくれる。

特別枠。「メガドライブ」というゲーム機が最新ゲーム機であった時代の空気を凝縮したラインナップであり、今からメガドライブというゲーム機に触れるには最適のマシンである。

XboxOne版は体験版に、Steam版は発売バージョンに地獄のような操作遅延という問題を抱えていてまともに遊ぶどころの話ではなかった。仕方がないのでSwitch版を買った。
とりあえず魂斗羅という概念を頭から消し去って、ツインスティックハクスラシューターとして遊べばなかなか遊べる。ビルドに合わせた装備みたいな要素もきっちりしていて、カウンター装備を着込んでダメージ床に突っ込むみたいなプレイングも可能で、それ自体にはきちんと奥行きがある。
ただしこれに魂斗羅というタイトルを付けるのはやはり違和感があるし、魂斗羅シリーズを人質にこのゲームを売り出すというのもなにか違う気はする。言っちゃえばネオコントラ路線ですら無いわけで……
ちなみにSteam版は12月のアップデートで操作遅延はようやく改善された。XboxOne版はどうなったか知らない。

リングコンというデバイスの勝利感ある。割と単調なエクササイズ部分がこのコントローラの物珍しさと、Fitボード等ではできなかった物理的フィードバックのおかげでかなり軽減されていると思う。
ゲーム部分も、あくまでエクササイズを目的にしていたWiiFitとはちょっと路線が違って「ゲームのストーリーを進めるついでにエクササイズがついてくる」と、主従を少し逆転させてきている。だから毎日やらなくても怒られないし、むしろ筋肉痛だったら休んでと労る姿勢すら見せられる。
その分エクササイズ部分の運動負荷も上がっていて、敵を攻撃するにも何をするにもWiiFitとは次元の違う負荷の全身運動を強要されるのでとにかく疲れる。攻撃力の高い技を出すために負荷の高い運動をしなければならず、しかも甘えた動きをすると攻撃の威力が落ちてしまう。攻撃力の高い攻撃は要求されるエクササイズもしんどいものが多いのでプレイヤーのリアルスタミナを考慮して攻撃を仕掛ける必要があるという……
WiiFitよりもゲーム側からの圧力は緩く、負荷自体は高めで達成感ある運動ができるのでなかなかおすすめです。リングコンみたいな得体のしれないガジェットをグニグニするのも楽しいし。

2に対して正直どうかなと思っていたところをうまいこと1に寄せる形で修正してきている感じで面白いです。相変わらずfpsが低め進行なのが残念。
ところでVRキットといいこのゲームといい、やたらとバーチャルボーイをゲーム内ネタにしてきているのはなにかの符丁だと思っていいんですかね? 例えば新型が出るとか。

「プレイヤー同士の繋がりを強調したシングルゲーム」みたいなテーマを、与太で終わらせずにこのクオリティで実現してきたのは本当にすごいことだと思います。テーマとゲームプレイの連続性で言えば小島作品最高の一品だと思う。言ってしまえば「他のプレイヤーの痕跡や使用した道具が残っている」というだけのオンライン要素なんだけど、そこにきちんとポジティブなテーマをもたせてきている。
このシステムの神通力がなくなって、ゲーム内の新要素の解禁もなくなって、いよいよ移動が辛く面倒になってきたという頃にゲームが終わるようなコンパクトなペース配分になっているのも良い。
序盤が厳しいばかりで「移動経路の開拓」という要素が解禁されるのが遅く、撃ち合いやボス戦は単調、シナリオが正直イマイチと粗いところも多いのだが、最後まで一気に遊ばせるパワーを持ったゲームだった。

  • 十三機兵防衛圏

こんな怨念の塊みたいなゲームを年末にブチ込んでこないでください! と言わずにいられない大作。5年間煮込んだ狂気がいよいよその姿を表したとさえ言える。美術、シナリオ、ボリュームの一切に妥協がないとんでもないADV。公式PVや画面写真から受ける印象が刺さるなら遊んでみてくれとしか言えない。まず間違いなく満足いただけるであろうから。

ついに実現したエスプレイド移植! 移植発表から1年かかっているだけあって移植だけでは終わっておらず、練習モードや繰り返し遊んで部屋やキャラを育てる的なモードも入っていて非常によろしい。
弾幕STGとしてはそこまで派手に難しくなく、真っすぐ飛んでくる敵弾をがんばって切り返すゲームであり、弾消し重視とかノーノー強要みたいな意地悪さのない良いゲームです。

  • ナツキクロニクル

発売されたことがまだ信じられない、発表から5年近い時を経てついに発売された横STG。前作『ギンガフォース』の流れをくんでいるのでうるさいセリフと繰り返して武器を買っていくシステムがあってちょっと嫌な気分(私はこれが好きではないのだ)になるが、その辺が抑えられてアイテムで進むタイプのアーケードモードが入っているのでオーケーです。
地形付き横STGとしてはかなり練り込まれた内容なのでそこは安心して良い。自機の近くを敵弾が飛ぶときに予告線が出るのも斬新で良いですね。

AGES枠はまとめて。どれも質の良い移植でおすすめしたいが特に推すのはバーチャレーシングfpsが上がっていたりするので厳密には完全移植ではないが、世が「バーチャルリアリティ」という言葉を認識し始めた空気が伝わることだと思う。
次点はワンダーボーイ モンスターランドかなあ。とても好きなゲームなのだが個人的に非常に思い入れが深い移植版「ビックリマンワールド」版の音程のBGMがアプデで収録されて隙がなくなった。



だいたい30本くらい。ちょっと少ない感じ。
今年は割と小粒で、GOTYはコレ! というのが無い……逆にグツグツの煮え湯を飲まされたで賞はAnthem一択。次点はダライアスだコンチクショー
GOTYは絞り込めないのでFE風花雪月・BABA IS YOU・十三機兵防衛圏のどれかということでひとつ。特別賞はメガドライブミニとナツキクロニクルです。