朝、いつもの通勤電車で、ぼんやりとTwitterのTLを眺めていたら突如飛び込んできたのがこのツイートだった。
[任天堂HP] 「代表取締役社長の逝去および異動に関するお知らせ(訃報)」を掲載しました。http://t.co/3u7PhVts1L
— 任天堂株式会社 (@Nintendo) 2015, 7月 12
眠気が吹っ飛んだ。面識すら無い人物の訃報でここまでショックを受けるのは久しぶりのことだ。
それでも悲しみとか辛さとかはあまり無く、今の私にあるのは寂しさだ。そもそも私のようないちゲーマーからすれば氏は任天堂の社長であり、露出が多く、プロモーションで茶番にも進んで乗り、やたら弁が立つ、恰幅の良いおじさんでしかない。直接言葉をかわしたこともなければ、面識もない。何度かイベントで直接見かけたことがあるだけだ。
しかし「社長が訊く」などで時折垣間見せる知性とマニアっぽさ、「ニンテンドーダイレクト」の動いて喋る御本人からにじみ出る人柄の良さや「トゥイッター」に始まる英単語の発音などが、良くも悪くも任天堂の顔であり象徴であり、そして身近に感じる岩田聡氏個人の存在であったのだ。
エンジニアとして様々な逸話を持ち、任天堂の現社長であり、現代のビデオゲームを代表する一人であるところの氏がこの世を去ったことの影響はもちろん少なくないだろう。だがそれ以前に、岩田聡という人物がもう見られないこと、その人柄に触れる機会がもう永遠にやってこないことが、私にはとても寂しい。
岩田聡氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
本当にお疲れ様でした。