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ゲヱム日々是徒然

No VideoGame. No Life.

ゾンビU体験インプレッション

ゲーム感想 Wii U


UBIDAY2012


UBI主催の上記イベントでついにゾンビUの試遊が可能とあり、早速出向いて遊んできましたのでレポートなど。
なお、試遊版での感想であり、製品版ではあっさり仕様が変わっているなどの可能性も全然ありうるので、予めご了承いただきたい。

WiiUゲームパッドの使い心地
わずか10分程度の試遊であったが「予想より軽かった」というのが一番率直な感想。裏側もみてみたがバッテリーが入っていたかどうかは微妙。バッテリー分の蓋は普通についていた。
肝心の握り心地であるが、これはかなり好みが分かれると思う。個人差があると思うが、スティック押し込み操作は親指がかなり苦しかった。これは慣れ次第でかなり印象が変わってくるところだが、初めて触る人は間違い無く面食らうだろう。ゾンビUは左スティック押し込みでダッシュなので結構操作が苦しかった。これは右スティックも同様。
LRボタン周りの形状も独特で、自分なりにしっくり来る握り方を編み出さないとちょっと苦しいように感じた。もっとも、ウチは体験プレイ最後の方では大体慣れたが。
あ、ZL・ZRは残念ながらデジタルです。


■ゾンビU
このゲームのためにUBIDAYに来たのである。1時間半待ちにもめげずに早速プレイ。今回体験できたのは、どこかのセーフルームで目覚めた生存者(プレイヤー)が、謎の声にバッキンガム宮殿に潜入して物資を調達してこいと言われ、宮殿の前に到着するまでの短いセンテンス。
WiiUゲームパッドを使用するものの、プレイヤーの操作そのものは極めてオーソドックスなFPSである。珍しいのはRボタンで「180度ターン」ができるところか。
しかしそこはWiiU期待の星。WiiUゲームパッドをタッチさせる操作が随所に仕込んであり、これがうまいこと緊迫感とシビアさを演出するギミックになっているように感じた。
とくにプレイヤー自身とゲーム内のプレイヤーキャラとの一体感を煽ることに非常に注力しているように見受けられた。


■没入感
まず、このゲームにはHUDらしいHUDはほとんど存在しない。プレイヤーが通常目にするのはレティクル(照準)とドアをあける時などに出てくるボタンのガイド、敵から攻撃を受けた際に出てくるヘルスバー程度のもので、平常時はレティクルのみが画面に出ている状態だ。マップや目的地表示、装備品や残弾表示などは画面に存在しない。
それらを補うのがWiiUゲームパッドの画面(以下、パッド画面と呼称)だ。マップ・目的地表示、装備武器、残弾表示など、欲しい情報は全てパッド画面に映し出されるようになっている。プレイヤーの生命線であるゾンビのスキャン機能もタッチで行うし、暗号解除の画面やドアのピッキングイベントなどもパッド画面で行なう。その他、戸棚やアイテムボックス、敵の死体を漁るときのアイテム移動や、平常時にバックパックを覗きこむなど、頻繁にパッド画面を見ることになる。
面白いのは、パッド画面を使用する操作をしている間もゲーム内の時間が止まらないことだ。アイテム整理をしている時、ゾンビの死体を漁っている時、はてはマップで目的地への移動経路を検討している時。どんなときも時間は止まらない。ということはゾンビも止まらない。もたもたしていればゾンビに囲まれ、ワンパンからの噛み付きコンボで即死である。


これは本当に上手く機能している。手元をガサゴソとやっている時も、常にビクビクと周りを見渡さなければいけない。パッド画面でをタッチするイベントが進行中は、モニタ画面がプレイヤーキャラの周囲が映るように三人称カメラに切り替わるのも面白い。プレイヤーがパッド画面から顔を上げてモニタ画面で周囲の安全を確認する時、それはプレイヤーキャラがビクつきながら周囲を見回すときであり、パッド画面のイベントを終えてモニタ画面に操作が戻り、急いで右スティックを左右に倒して旋回し周囲の安全を確認する。現実と同じであり、プレイヤーとプレイヤーキャラが一体となる瞬間だ。
また、武器の切り替えやソナーの使用など、何かにつけタッチ操作をさせる作りになっているのも、これは全て意図的にそうしている事が感じ取れる。例えばプレイヤーは「バックパック」と「ホルスター」という2つのアイテム欄を持っているのだが、アイテムや武器は予めホルスターにセットしておかないと使用することが出来ない。ホルスターはパッド画面の左右の上隅に3つづつ配置されており、スティックからちょっと手を伸ばせば触れるようになっている。なので配置を覚えれば、手元を見ずともスムーズにアイテムの切り替えはできるようになるだろう。だが、もしとっさに装備を切り替えなければいけない時、どのホルスターに予備の装備をセットしたか覚えていなかったら? もちろん手元を見て確認する。その間はモニタ画面が見られなくなり、武器をタッチして顔を上げるとゾンビの顔が視界いっぱいに……


パッド画面はタッチするばかりではなく、ときにパッドそのものを動かして操作することがある。今回の試遊ではスキャナーの起動時と、固定銃座の使用時にこの操作を行うことができた。どちらもパッド画面がゲーム視点になるので、パッドを動かせば視界が動き、そこから銃撃したり気になるものをスキャンしたりといった操作を行うことができる。
ここでも「プレイヤーキャラ=プレイヤー」ということに腐心している様が伺える。この操作を行なっている時、プレイヤーがパッド画面で見ているのは、ゲーム内でプレイヤーキャラがスキャナや固定銃座の照準器越しに見ている映像そのものなのだ。照準器の視野はせまく、ノイズ演出で見通しも良くないので、しばしばモニタ画面に視界を戻して、これまた周囲の安全確認をする必要が出てくる。


悪い言い方をすれば、この操作方法は実に不便なことなのだが、この一体感こそがこのゲームの肝であること間違いない。ただタッチを使ってみたかった、パッド画面を使ってみたかったという話ではなく、ゲームパッドをきちんと活かしたゲームを作ろうという明確な意志と、そのためにあえてプレイヤーに強いる不便のバランス感覚から、このゲームの計算高さを感じる。
このゲームの不便は、ある程度プレイヤー自身の指先の経験値で埋め合わせられるようになっていることからも、開発者の計算高さを感じる。アイテム整理を手早く終わらせる、マップを見る回数やソナーを打つ回数を最低限に、ホルスターのセット位置は覚えておく等々、プレイヤー自身がゲームパッドというサバイバルキットに習熟していき、その結果、プレイヤーキャラも生き延びるのである。


■高めの難易度
試遊版ではノーマル難易度だったそうだが、それでも余裕で死ぬ程度にはこのゲームの難易度は高かった。まず弾薬の入手量が非常に限られているところと、ゾンビの体力が高めに調整されているところ。ピストルをヘッドショットしても一撃ではまず倒せず、近接武器では8発ほど叩きこまないと死んでくれない。それでいてプレイヤーキャラは掴まれたら即死、三発ほど殴られたら死亡、ヘルスの自動回復は無し、武器は大振りという今時珍しいくらい彼我の性能に差がある。
そのため二匹以上のゾンビが同時に出てくると基本的に詰む。近接武器は片方を殴っている間に後ろから掴まれて終了だし、このゲームの銃器は静止状態でもレティクルが必中まで収束しないので常に不安がつきまとう。試遊を後ろから眺めていても、実にたくさんの生存者がゾンビの仲間入りをしていた。


WiiUのマストアイテム
試遊した限りでは、間違いなくWiiUロンチソフトのマストアイテムといえる。それでいて手元を見たりモニタを見たりという動作そのものをゲームに絡めてきている意欲作であり、若干人を選ぶことは間違いないが、現時点で本体と同時に手に取らない理由が見いだせないという程度にはこのゲームのポテンシャルは高く感じる。
是非ともウチと一緒にゾンビの徘徊する夜のロンドンに繰り出そう。発売は12/8・WiiU本体と同時発売。