「おい。とっぴんぱらりのぷぅ、とっぴんぱらりのぷぅはどこだ」
はい、お嬢様
「奇天烈なものが届いているのだけど」
お嬢様、これこそが家庭用ゲーム機の王たる「光速船」でございます。
ところで、私の名前は"不自由人"でございm
「Vectrexと書いてあるのだけど」
……。
お嬢様、どちらも大してかわりません。
「ならいいわ。それよりこの機械が何なのかサクッと説明して頂戴。サクッと」
はい、お嬢様。
こちらは1983年にバンダイが発売いたしました家庭用ゲーム機「光速船」
……の元ネタ、1982年にGCEという会社が米国にて発売いたしました「Vectrex」でございます。
「ぴんぼけね」
申し訳ございません。起動画面を取るときだけどうしてもE-PL1が言うことを聞きませんで。
「精進なさい」
勿体無いお言葉でございます。
モニタ一体型でテレビが不要、1アナログレバー4ボタンという操作体系、そして詳しい説明は省きますがこのマシンノキモであるCRTモニタ、
どれをとっても当時の最先端マシンであることに疑いの余地はありません。
このマシンの思想に比肩するものは今持って出現していないと言っても過言ではないかと思います。
「バーチャルボーイといいこれといい、あなたは本当にこういう胡散臭いゲーム機が好きなのね」
お褒めに預かり光栄でございます。
さてお嬢様にはとりあえずこの「マインストーム」というゲームでご遊戯いただきたく存じますが。
「カセットは刺さないのかしら?」
このゲームは本体内蔵ソフトとなっておりまして、何も刺さずに本体を起動するとこちらのゲームが始まるようになっております。
「便利ね」
タイトル画面でございます。
「殺風景ね」
この宇宙船が滑らかに拡大縮小していくところに未来を感じない少年少女などおりますまい。
「いるわよ」
操作方法は簡単。レバー左右で自機を回転、推進ボタンで自機を前進させ、ショットで敵をどんどんやっつけてください。
危なくなったらワープで逃げることもできます。
「レバーを倒した方向に動くわけではないのね」
左様でございます。
見事敵機に攻撃が命中した暁にはこのように見事な爆発アニメを御覧じられます。
余談ですが、この写真を取るのに30分かかりました。
「無様ね」
いかがですかお嬢様。
「……なかなか面白いと思うわ」
左様でございますか。このゲームは米国ATARI社の「アステロイド」というゲームがベースになっているのですが
私も数あるアステロイドクローンの中でもこれは出色の出来だと思っております。
「他にゲームはないのかしら?」
はい。ebayでセラーにおねだりしたら13本もソフトをつけて下さりましたので
また折にふれてそれらを紹介できればよろしいかと考えております。
「このゲーム機、ソフトはどのくらい出たのかしら?」
周辺機器を使用しないゲームは全部で21本発売されたと記憶しております。
「……まさか貴方」
とんでもございません。私はバーチャルボーイ一筋ですとも。
「ならばこのebayのウォッチリストは解除して良いわね」
……お嬢様、平にご容赦を。