ゲヱム日々是徒然

No VideoGame. No Life.

「少年たちのおだやかな日々」読了

タイトルからしてとんだ皮肉で実は
「少年たちが大人とか世の中とか気違いに振り回されておだやかでなくなった日々」を7編綴った短編集。
穏やかだった日常が些細な出来事から壊れ行くさまを無機質な文章で綴っていくところには切れ味鋭い恐怖がありますが
結末がどれも同じような落とし方なのが実に残念。
オビに「後味最悪!」とあるわけですが結末はどれも物語の流れとして破綻してたりどんでん返しがあったりするわけではないので
定型的に暗い終わり方ではあるのだけれど後味が悪くなるかというとそうではなかったり。
この小説が発刊された15年前に読んでいたら違う感想を持ったと思うんだが……


とりあえず一番面白かったのは(今となっては)割とありがちなプロットになった「罰ゲーム」
これは世にも奇妙な物語で映像化されているそうですな。


そんなわけで概ね楽しめたけど手元に残しておくほどの作品ではなかったなと。