ゲヱム日々是徒然

No VideoGame. No Life.

DEAD SPACE

NORMALクリア。プレイ時間9時間。

現行機ホラーシューターとしては
ウチ的にはJericoもCONDEMNEDも抑えて堂々のベストタイトルと断言できる一作。

ストーリーを軽く説明すると
「時は近未来、主人公の宇宙船エンジニア"アイザック・クラーク"は
 同僚と共に大規模惑星採掘船「USGイシムラ」のトラブル調査に派遣される。
 到着したイシムラ内では謎の寄生生物が蔓延っており、クルーのほぼ全員が異形の怪物に変化してしまっていた。
 帰りのシャトルを破壊されてしまったアイザックは
 同僚と共にイシムラ脱出のためのサバイバルに身を投じることになる……」
という比較的ありがちなプロットであり、ゲームシステムも
「宇宙バイオハザード4」で済んでしまう内容なのですが
敵となる怪物の造形や宇宙という舞台設定を生かしたステージデザイン、
グラフィック、演出などゲームを彩る要素の一つ一つがすばらしい完成度でまとまっております。

とくに秀逸なのは演出で、物体Xを思わせる敵クリーチャーの造形もさることながら
プレイヤーをビックリさせたり無闇に不安を煽ったりするカメラや呼吸の素晴らしい事。
加えてこのゲームの敵キャラは基本的に強く、おまけに主人公はしがない宇宙船エンジニアとあっては
首が飛んだり胴が飛んだり手首が飛んだり頭を齧られたり爆発四散して右足しか残らなかったり
なんてことはしょっちゅうです。

ウチ的に感動したのはこのゲームのHUDに対する姿勢で、
基本的にこのゲームには体力ゲージや武器の残弾グラフといったゲーム的な画面表示が存在しません。
体力表示は主人公の装備する宇宙服(RIG)の背中の骨髄液、残弾表示は武器を構えたときに武器から表示されるホログラム、
アイテム管理やマップなどのインベントリ画面はRIGのヘルメットのディスプレイ表示である など
「アイザックとプレイヤーは同じものを目にしている」という姿勢が終始一貫されています。
右スティック押し込みの地面が光る目的地ナビの機能なんかはほかでもぜひとも真似してほしいところ。

欠点は目的地ナビが便利すぎるのでおつかい臭が終始かなり強いゲームになっていることと
慣れてくる後半になるにつれ演出が少々息切れして希薄になってくるところか。
とくに最終チャプターは操作がめんどくさくてイライラすると思います。

それでもあのラスボス戦〜ビターなエンディングの流れは非常にすばらしく、
EAでもやればできるんだということを確認させてくれました。
いやホント、EAのオリジナルタイトルでこんな大当たりが出てくるなんてウチは気ほども思ってなかったのよ……



というわけで全編英語という敷居とスプラッタ・サバイバルホラーが平気な方には何を置いてもお勧めしたい逸品。
アジア版はもちろん北米版もリージョンフリーなので是非に。