第一報が既に二日前と記事としては鮮度の低いニュースであるにもかかわらず
意外と大々的に報じられてないのは何故だろう。
MMOの存在の知名度? そりゃいいっこなしですぜ奥さん。
しかしまー、建前上"版権契約の解除により終了"とは
多分MMO史上最も醜い幕切れではなかろうか。
内容もズタボロ、幕切れもこんなんでは
田中先生も浮かばれまい。
で、このゲームの歴史が結構凄い
2003年9月24日 銀河英雄伝説 VII 発表
2003年
09月 銀河英雄伝説 VII 発表
2004年
02月 日本政策投資銀行からソフトの著作権を担保に金を借りる
04月 マルチタームへの支払いが途絶える
05月 βと記載せずパケ発売
〜
10月 多数の未実装・不具合にブチ切れたユーザへの説明会開催
→12月までの様々な実装を確約
12月 らいとすたっふより05年06月末に満了する版権許諾契約を更新しない旨の通知
2005年
03月22日 ボーステック倒産。関係各位にFAX送り更生法適用。
らいとすたっふは版権許諾契約の即時解除
03月某日 どこかとボーステックのM&A(合資及び合併)が成立
03月26日 保全処置申請の取り下げ
03月某日 版権の継続契約の意志について八巻と連絡つかず、
らいとすたっふはボーステックが版権継続の意志無しとみなす
03月某日 債権者説明会にてマルチへの不払いが発覚
03月某日 M&Aした会社によりマルチタームに支払いが行われ、
最後の実装(旗艦変更)が投入される
04月13日 サービス停止。但しユーザへの告知は当日w。
同時にサイト内の不都合な部分を改変
サービス告知文は倒産の事実は触れず、
専ら版権許諾契約解除が原因であると主張している……
4月14日 サービス中止とともに公式サイトにおける自社に都合の悪い情報のみ一斉削除
いやー並べてみるとかなり壮観ですなぁ。
終局はサービス停止より会社更生法による
ボーステック倒産のほうが先だったとか
すさまじいですね。恐ろしいですね。
で、注目したいのが日本政策投資銀行からお金を借りてたくだりで、
この銀行は政府系の資本なんですが、その政府系から
ゲーム技術とゲーム商品を担保にお金を借りて、そのうえトンズラというのは
この先オンラインに限らずPCゲーム、あるいはコンシューマーゲームの会社が
政府系資本から融資を受けることが極端に難しくなるであろう行為でして、
関係各位にとっては実は戦慄の一件である可能性が否定できないわけです。
もしここから先新鋭のゲームメーカーがゲーム作りますから融資してくださいって言っても
融資が受けられる可能性が極端に少なくなってしまった。
またゲーム業界の土壌が種すら蒔かれず枯れてゆく……
さらに2004年四月の債権者説明会の時点で
銀?開発継続の資金などないとのボーステックの釈明があり、
にもかかわらず翌月パッケージ版販売
パッケージ版の売り上げ持ってトンズラする気が満々だったってことでよろしいか。
ウチも別にクローズドに参加していたわけで無し、パッケージ版を買ったわけで無し
対岸の火事といってしまえばそれだけなんですが
間接的にとはいえ新たなゲームの種を握りつぶす行為を犯した罪は
ウチ的に大きかったわけで。気がついたら長々とこんなエントリーを。
それに、まあ、祭りですから。